タイトル

 2024.3.30 ホームページの公開を開始しました。今後新しい情報を追記して参ります。
       演題募集を開始しました(≫コチラ≪を参照)。
new2024.4.03 参加者エントリーを開始しました(≫コチラ≪を参照)。
new2024.4.19 会場までのアクセス例・帰宅例(ダイヤ時刻入り)を掲載しました(≫コチラ≪を参照)。
new2024.4.19 春山バスに関する最新情報を掲載しました(≫コチラ≪を参照)。

aisatsu 大会長より ご挨拶


   第44回日本登山医学会学術集会
   大会長 原田 智紀
   (日本大学医学部機能形態学系生体構造医学分野、
   一般社団法人日本登山医学会専務理事)



新型コロナウイルス感染症は日本登山医学会学術集会にも影響を及ぼしてきました。2020年と2021年はオンラインで行われ、2022年は現地とオンラインのハイブリッド開催となり、2023年は久しぶりの懇親会も開催される現地のみの開催となりました。そして2024年の第44回大会では2010年の水上以来となる山岳地域での開催を行います。

 乗鞍高原は北アルプス南部の乗鞍岳の裾野で、分類によっては高所に入る標高約1500 mにあります。学術集会を開催する6月上旬でも乗鞍岳には雪があり、初夏でもスキーや雪山登山を楽しめます。この乗鞍高原での開催は1996年に滝和美先生が開催されてから2回目となります。

 標高1500mといえば、上高地も同様の高さにあります。私は学生のころから日本大学医学部徳沢診療所の管理・運営に携わってきたので、上高地での開催を模索しましたが、適切な会場を見つけることができずに断念しました。しかし、平成の大合併の後に行政として山岳診療所活動を支援してくださっている松本市に相談し、乗鞍観光センターをお勧めいただきました。滝先生からも以前よりお薦めいただいており、合宿形式での開催を計画しました。

 先に紹介した水上を含め、山岳エリアでの開催では参加者が同じ宿泊施設に泊まり、夜も活発な議論が行われていました。今回は同一施設とはいきませんが、会場から徒歩圏となる数軒の宿を貸切らせていただきます。夕食がそれぞれの宿となるため、懇親会は断念しました。その代わりに、先に紹介した雪の乗鞍岳というフィ―ルドを体験していただく時間を設けます。

 テーマとした「フィールドでの実践と研鑽、そして対話による普及」の前半を実行する時間です。残雪の状況によりますが、標高約2600mの大雪渓・肩の小屋口まで春山バスで行けます。アクセスは春山バスのみに許可され、タクシーで行くことはできず、自ずと春山バスの時刻表に合わせてタイムスケジュールを組むことになります。土曜日の午前中からお昼過ぎまでをこのフィールド活動に充て、雪山登山や春スキー以外にもフィールド研究や山岳医療に関連したプログラムを3本ほど行う予定としています。ただ、天候が悪ければ実施できないため、日曜日と入れ替えるなどのフレキシブルな運用ができないか、検討を続けていきます。

 テーマの後半ですが、日本登山医学シンポジウムと称していた頃には、登山医学の専門家のみならず、一般登山者が多く参加され、それぞれの安全登山に役立てていただく目的がとても強かったそうです。先駆者である中島道郎先生の過去の文章によれば、「『内容高尚、表現平易』を旨」としていたそうですが、近年は学術的な評価に重きが置かれている傾向があります。

 今回は一般登山者への日本登山医学会の関りを再考するために、一般登山者を支えている北アルプス南部地区山岳遭難防止常駐隊副隊長の井坂道彦氏に非医療従事者による実践的な山中での医療的な対応について特別講演いただきます。そして、一般登山者への知識普及を行っている公益社団法人日本山岳会と公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会からそれぞれ齋藤繫先生と中島隆之先生にシンポジストとしてご講演いただきます。また、冬山登山や高所登山などの低温環境による疾患である凍傷についてもシンポジウムを行い、凍傷となった場合の対応について、受傷者が知っておくとよいことを含めて、光楽文生先生と上小牧憲寛先生にご講演をいただきます。私自身も会長講演として、日本大学エベレスト登山隊1995や日本大学医学部徳沢診療所の話を短時間ではありますがさせていただければと考えております。

 そして、そうした講演に加えて、乗鞍高原から白骨温泉方面へのハイキングコースである見晴峠への市民合同登山を日曜日の午後に行います。登山中に市民からご質問をいただき、登山医学会会員が回答しながらの登山をしていただき、テーマの後半である「対話による普及」を実践したいと思っています。

 なお、これらのテーマはありますが、学会および学術集会の基礎は会員による研究と一般演題だと思っております。たくさんのご応募そして多くの方々のご参加を心よりお待ちしております。基本的にそれぞれに十分な発表時間と質疑応答の時間をご用意したいと考えております。

 最後に、本学術集会の準備が私の都合により遅れておりますことをお詫び申し上げます。

 令和6年3月21日 原田 智紀

お問合せ

「第44回日本登山医学会学術集会 運営事務局」    

日本大学医学部機能形態学系生体構造医学分野内
    〒173-0032 東京都板橋区大谷口上町30-1
      TEL: 03-3972-8111 内線2226 担当:原田 智紀
      FAX: 03-3973-8832
      Email: 44jsmmed@jsmmed.sakura.ne.jp
           harada.tomonori@nihon-u.ac.jp

02,224

Yesterday: 90 Today: 27
Update 2024年4月19日 15:57